家族で摂食障害を支える | 話題にするべきこと

 本当に話題にするべき事は、こんなことです。家族同士での互いの良さを言い合う。ー様々な美徳があることを教える,長所を内面化するのを手伝う。
 
 日本ではなかなか家族療法は受ける機会がないと思います。
 しかし,キャロリン・コスティンもいうように家族は看護スタッフでもあり,治療者の役割も果たします。
 以下,もっとも単純な方法で家族が治療的コミュニケーションをもつ方法を教えます。
 これは,よくカップルセラピーで使う方法ですが,互いの良いところやどうして結婚に至ったのかを話してもらいます。
 もし,子供が摂食障害になったとしたら,親同士がなぜ互いを好きなって結婚したのか等話してみてはいかがでしょうか。
「お父さんのこういうところが好きだったから」「一緒にいると気が楽になったから」「お母さんの抜けているところを見たら,こりゃ,俺が助けないとと思ったから」
 こうした話は,互いを好きになるとき,人は見かけで評価するのではない,時には欠点すらも相手を引き寄せる要因となる,ということを学ぶ良い機会です。人は完全無欠な人を求めるのではなく,だれしも長所と欠点があって,相手が助けたくなる気持ちが起こり,その相互作用の中で,お互いが楽になれる,弱さを見せられる。こんな当たり前の「絆」について話すのはどうでしょうか。子供はいつもとは全然違う親を見るでしょう。
 子供の前でそんなの見せられないのなら,ボイスレコーダーに取っておいて子供に聞いてもらいましょう。

クライアントの持つ良さ

 そして,最後にクライアントの持つ良さについても,話し合いましょう。
 私が,これまでに書いたような長所以外にもたくさんの良さがあると思います。
 ・家族の重要な役割を担ってくれたことーそれにまつわる美徳
 ・甘えてこなかった分他の人にはとてもケアすること
 例「今まであなたが妹の面倒を見てくれたから,パパとママが助かった。あなたはとても責任感の強い優しい姉だったわ。ありがとう。」あるいは,妹がお姉さんに対してどう思っているのかを話していいでしょう。良い点について見つけて下さい。
 例「○○はいつも努力していたね。パパとママはそういう努力する姿に成長を感じたんだ。成績ではなくそういうところに感心したんだ。」

 ・「その他のお子さんの良いところ言って下さい-外部の基準から切り離したいい方でする」
 
 お子さんは,ほめられてもなかなかそれを内面化して,自分の長所はこうだということに確信が持てないも知れません。しかし,外的基準ではなく,内的な達成感や自信,正当な自己評価を得ることを練習する必要があります。リハビリだと思って下さい。
 ほめ合うことは悪い事ではないので,是非お子さんの自信を育てるためにも手伝って下さい。
 家族がコントール争いにならないためにも,治癒促進のためにもこうしたコミュニケーションは家族にとって大切な栄養になります。